展覧会報告

special-exhibition
Great Manga History Traces from Edo
期日 2015.11.14(SAT)~2016.2.7(SUN)
開催日数 67日
料金 無料(ミュージアムへの入場料は別途必要)
会場 京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー1・2・3
主催 主催:京都国際マンガミュージアム/京都精華大学国際マンガ研究センター                       

協力:竹中木版・竹笹堂
監修:清水勲(漫画・風刺画史研究家。マンガミュージアム研究顧問)
担当研究員:倉持佳代子、石田葉月

展覧会要旨

マンガを多くの人が楽しむ「大衆メディア」であることを前提として、印刷出版文化が発達した江戸中期の「戯画」を出発点に、昭和初期の雑誌にいたるまでの流れを展示した。展示されたほとんどの資料は、国際マンガ研究センター/京都国際マンガミュージアムの所蔵品で、本展が初公開の資料が大多数であった。これらは元々、当センターの研究顧問である清水勲氏から譲り受けたものであり、展示の構成も氏の紡ぐ漫画史が参考にされている。

浮世絵の展覧会がブームとなっている昨今、美術史の文脈ではなく、「漫画史」の文脈から江戸戯画を見せることにより、鑑賞の幅を広げることができたのではないだろうか。また、江戸だけでなく、明治以降に発達した雑誌文化や漫画家についても展示の中で言及し、江戸から現代のマンガに至るまでの連続性を見出すことができた。

(文責:倉持佳代子2016.5.23)

展示構成

 

はじめに 
(1)マンガのはじまり?~江戸中期の戯画・商品としての量産マンガの誕生~ 
1-1 江戸の出版~鳥羽絵本の登場と様々な戯画スタイル 
1-2 江戸のヒットメーカー・歌川国芳と風刺画 
1-3 江戸戯画で多用された表現 
1-4 歌川広景「江戸名所道化尽」 
1-5 河鍋暁斎の「暁斎百図」 
(2)ポンチ・漫画の時代へ ~職業漫画家の誕生~ 
2-1 最後の戯画錦絵の時代 
2-2 西欧からの影響と雑誌ブーム
2-3 ポンチ本から漫画本へ
2-4 大正時代の漫画家と雑誌
2-5 大正時代の漫画本
(3)昭和初期~戦中、ストーリー漫画の台頭
3-1 昭和初期の漫画雑誌とナンセンス漫画の流行
3-2 昭和戦前の漫画本
はじめに 
まとめにかえて. 
はじめに
(1) マンガのはじまり?~江戸中期の戯画・商品としての量産マンガの誕生~
  1-1 江戸の出版~鳥羽絵本の登場と様々な戯画スタイル

1-2 江戸のヒットメーカー・歌川国芳と風刺画 
  1-3 江戸戯画で多用された表現 
  1-4 歌川広景「江戸名所道化尽」
  1-5 河鍋暁斎の「暁斎百図」
(2) ポンチ・漫画の時代へ ~職業漫画家の誕生~
  2-1 最後の戯画錦絵の時代
  2-2 西欧からの影響と雑誌ブーム
  2-3 ポンチ本から漫画本へ
  2-4 大正時代の漫画家と雑誌
  2-5 大正時代の漫画本
(3) 昭和初期~戦中、ストーリー漫画の台頭
  3-1 昭和初期の漫画雑誌とナンセンス漫画の流行
  3-2 昭和戦前の漫画本
まとめにかえて~漫画・マンガ・MANGA

 

前期:2015.11.14~12.27、後期:2016.1.4~2.7にて木版画については全入替した。

上記の構成に合わせて総計341点を展示

・江戸時代の戯画・戯画本 149点(前期後期わけて展示)

・明治戯画錦絵 30点(前期後期わけて展示)

・明治・大正・昭和初期の漫画雑誌160点

・戯画本3冊を閲覧できるipad

映像「木版画の作り方~竹笹堂・職人たちの技」

・映像「北斎漫画より すずめ踊りアニメーション」

展覧会風景

関連展示・資料など


■関連展示

「EDO GIGA COMICAL WOODBLOCK PRINTS FROM JAPAN」
場所:オーストラリア・シドニー、国際交流基金アートギャラリー
期間: 前期(2015.8.13~9.1)、後期(2015.10.1311.2)
内容: 40点(前期・後期各20点)

 

■関連展示

江戸からたどる大マンガ史展 出張版
場所:京都伊勢丹 3階エスカレーターホール
日程: 2016.1.6~1.12
内容: 江戸戯画21点(初公開)

 

■関連ワークショップ

「めざせマンガ博士! 江戸戯画から学ぶマンガのひみつ」
場所:京都国際マンガミュージアム1階 吹き抜けホール
日程: 展示期間中の土日祝日
内容:
 
同展の内容をワークショップ専用ミニブックにて学ぶ。掲載されたクイズや作画
体験を経て、
マンガミュージアム認定の「マンガ博士」の称号を参加者に与える。

 

■関連ワークショップ

木版画で江戸戯画・年賀状をつくろう!
場所:京都国際マンガミュージアム 1階多目的映像ホール
日程: 2015年11月28日(土)14:00~16:00
料金: 1,500円(材料費)
内容: 竹笹堂の職人を講師に迎え、江戸戯画モチーフの木版画で年賀状を作成する。

 

■関連イベント

講演会「江戸戯画と現代マンガ」
場所:京都国際マンガミュージアム 3階研究室1
日程: 2015年12月12日(土)14:00~16:00
会場 京都国際マンガミュージアム 3階 研究室1
出演: 清水勲

内容:


 

(1)日本漫画史の中の江戸戯画・風刺画
(2)現代マンガと江戸戯画勲
(3)MMの「江戸戯画コレクション」が生まれるまで 

■新聞寄稿 

・倉持佳代子<「大衆メディア」の足跡 多面的に迫る>『SANKEI EXPRESS 2015年11月23日(月)』
・倉持佳代子<「大衆メディアへの道」>「いまどきマンガ塾」『朝日新聞(関西版夕刊)2015年11月27日(金)』

・倉持佳代子<「大衆メディア」の足跡 多面的に迫る>『SANKEI EXPRESS 2015年11月23日(月)』

・倉持佳代子<「大衆メディアへの道」>「いまどきマンガ塾」『朝日新聞(関西版夕刊)2015年11月27日(金)』

 

■告知ページ

日本語版:http://www.kyotomm.jp/event/exh/manga_history.php

英語版:http://www.kyotomm.jp/english/event/exh/manga_history_eng.php

 

大マンガ史ちらし(PDF)

 

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