展覧会報告

special-exhibition
Exhibition for the 100th Anniversary of Japan Animation -The Dawn of NIPPON Animation- The pioneers of “moving cartoon”
期日 2017. 4.6(THU)~2016.7.2(SUN)
開催日数 76日
会場 京都国際マンガミュージアム ギャラリー4
主催 主催:京都国際マンガミュージアム/京都精華大学国際マンガ研究センター/Animation As Communication 共催:おもちゃ映画ミュージアム 協力:川崎市市民ミュージアム/東京国立近代美術館フィルムセンター/大阪府立中央図書館国際児童文学館/和歌山県立近代美術館/音楽学校メーザー・ハウス 映像提供:松本夏樹/日本アニメーション文化財団/安田彪 原版協力:東京国立近代美術館フィルムセンター

アートディレクター:新美ぬゑ
担当研究員:應矢泰紀

展覧会要旨

1917年、国産初のアニメーションが浅草公園六区の映画館で封切られてから今年でちょうど100年の節目にあたる。これを記念し、クリエイティブユニットAnimation As Communication(森下豊美、高田苑実、新美ぬゑ)が当時の制作事情を振り返る企画を考え、当館と共同で展示・上映を行った。

展示では当時アニメーション制作に挑んだ先駆者である、下川凹天、幸内純一、前川千帆、北山清太郎の4人を取り上げ、戦前の漫画文化と、アニメーション文化の交わりが分かる関連資料を時系列で紹介した。

上映では国産で現存する最古のアニメーション「なまくら刀」や、既存せず、手記などの記録から作成した再現アニメーションのほか、当初の制作方法の解説映像、トリビュート作品、おもちゃ映画などの上映を行った。

完成された海外からの作品から作成方法を推測し、手間ひまをかけ作り出した先駆者達。黒板への描き消しの繰り返しでアニメーションを作成していた下川凹天はその後、自作のトレース機器で作品を作成するが、その光量から目を痛め、アニメーションの作成を断念する。そんな彼らの努力から、今現在日本の作成が世界中で愛されるアニメーションにまで発展したと考えると、感慨深いものがある。

総展示数は、約170点の展示・上映を行っている。

(文責:應矢泰紀2017.7.20)

展示構成

  • 下川凹天による現存しない国産初のアニメーションを現代の作家たちの感性で蘇らせたトリビュート作品上映
  • ディズニーなど海外のアニメーションが国内の作家たちへ与えた影響など、戦前期の漫画とアニメーションの関わりに関する資料の展示
  • 知られざる戦前期のアニメーション映像の展示(おもちゃ映画ミュージアム所蔵)
  • 雑誌『東京パック』『少女画報』『楽天パック』『漫画』など
  •  単行本「お伽正チャンの冐險」「のらくろ上等兵」「タンク・タンクロー 」など

展示総数約170点 (雑誌・書籍資料:約90点 映像資料:10点 その他複写・写真資料:約70点)

 

Animation As Communication(アニメーション アズ コミュニケーション)

モリシタトヨミ(アニメーション作家/研究者)、髙田苑実(アニメーション/映像作家)、新美ぬゑ(イラストレーター/マンガ研究者)によるクリエイティブ・ユニット。2010年からアニメーションの制作、ワークショップ、上映会、及び展覧会の開催などに関わる活動中。本展の企画構成などを担当。

展覧会風景

関連展示・資料など

アニメーションワークショップ

日時:2017年6月4日(日)①13:30 〜 14:00, ②14:30 〜 15:00, ③15:30 〜 16:00

場所:京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール

内容:Animation As Communication森下豊美、高田苑実による小学生を対象としたコマ撮りアニメーションのワークショップを開催した。

 

『なまくら刀』公開100周年記念祭

日時:2017年7月1日(土)午後1時30分~4時

場所:京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール

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