講演会・研究会報告

Manga VS Bande Dessinée vol.3
開催日時 2009.01.11 MON 13:00-15:00
会場 京都国際マンガミュージアム3階 研究室1
出演者 ジャン=ダヴィッド・モルヴァン[BDシナリオライター]/原正人[BD研究者]/野田謙介[BD研究者]/猪俣紀子[翻訳BD出版人]
主催 京都国際マンガミュージアム

企画担当:伊藤遊

講演会・研究会要旨

「ラウンド1」、「ラウンド2」に続く、フランス語圏のコミックス、バンド・デシネ(BD )に関するシンポジウムシリーズの第3回。BDの歴史と展開を概観する展覧会「フランス語圏のマンガ――バンド・デシネの歴史と展開」の開催に合わせて企画された。

今回は、BDの製作、出版、研究に携わる発表を元に、上記展覧会のプロデューサーでもある原正人氏の司会により、BDを多角的に分析した。BDシナリオライターのジャン=ダヴィッド・モルヴァン氏は日本人マンガ家とも組んで制作をしているが、その際、マンガ風でなく、BD風に見せる作画について、アップでなく遠景を多用するなど制作途中の原稿を見せながら具体的に説明した。野田謙介氏はBD研究について、記号論もからめたBD研究の歴史を紐解き解説した。猪俣紀子はマンガを日本語からフランス語に翻訳する際の困難、とくにマンガに多用されるオノマトペについて、処理がどのようになされているか実際の事例を紹介した。

BDは日本ではまだ知名度も低く、作品を目にする機会も少ない。この連続イベントは、多様にBDと関わる人々の発表により、出版されたBD作品だけでなく、BDを中心にした周辺文化も扱う先進的なシンポジウムとなった。

(文責:猪俣紀子)

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