講演会・研究会報告

Moebius + Murata Renji: Line talks - from illustration to manga -
開催日時 2009.05.07 THU 14:00-16:00
会場 京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール
出演者 メビウス[BD作家]/村田蓮爾[イラストレーター]/原正人[BD研究者]
主催 京都国際マンガミュージアム

企画担当:伊藤遊

講演会・研究会要旨

フランスバンド・デシネ(BD)界の世界的巨匠メビウス氏を紹介する企画展「メビウスの世界」の関連イベントとして開催。メビウス氏本人と、同氏も一目置く人気イラストレーター村田蓮爾氏のトークに、両氏の即興ドローイングを組み込んで行われた同イベントは、マンガ界全体においてニュースとなるほどエポックメイキングなものとなった。

両氏は、イラストを、新しい技法などを試し、思うことを自由に描ける媒体だとした。またメビウス氏は、BDを全体的な絵の統一感を保たなければならないもの、村田氏は、マンガを、コマがつながっているため、キャラが動くように見えることが魅力だと語った。村田氏はメビウス氏から大きな影響を受け、グラデーションのタッチに衝撃を受けたと語り、メビウス氏は村田氏が日常のものを描いているのに、それが特別なものとして魅力を持つ点を賞賛した。

世界的な二人の作家がお互いに意見を引き出し、共感していく部分は刺激的であった。また即興でデッサンをしながら自分の作品、制作スタンスについて語られることで、発言により説得力が増した。同時に、美しいデッサンの作画過程も鑑賞できる貴重な機会となり、作家が登壇するイベントの利点を大いに発揮した会となった。

(文責:猪俣紀子)

講演会・研究会風景

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