開催日時 | 2009.11.15 SUN 14:00-15:30 |
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会場 | 京都国際マンガミュージアム 3階 研究室1 |
出演者 | 大西祥平(マンガ原作・評論、京都精華大学マンガ学部講師) 堀部篤史(恵文社一乗寺店店長) |
参加者数 | 39名 |
主催 | 京都国際マンガミュージアム |
企画担当:伊藤遊
特別展「サンデー・マガジンのDNA――週刊少年漫画誌の50年」関連イベントとして開催。
大西祥平氏はこれまで、“王道”から外れたマンガ作品や、逆に大衆的すぎるがゆえに検証されることのなかった作品を丁寧にすくいあげてきた。今回は、「少年マンガ」と呼ばれるジャンルにおけるそうした作品が、大西氏の書店バイト時代の後輩で、京都の名物書店「恵文社一乗寺店」店長の堀部篤史氏との絶妙の掛け合いの中で紹介された。
対談は、当時刊行されていた週刊少年マンガ誌5誌全てでの連載を経験したジョージ秋山の作品紹介を中心に進行。少年マンガ誌が青年読者も射程に入れていた1970年代、少年マンガ誌の広がりの中で、「友情・努力・勝利」的な少年マンガの定型に到底収まりきらない過剰な思索や情念が誌面にあふれるジョージ作品は、人間の善意を徹底的に試すかのような苛烈な表現が実験されていたことを改めて認識できる対談であった。