開催日時 | 2011.8.20 (SAT) |
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会場 | 紀伊國屋画廊(紀伊國屋書店新宿本店) |
出演者 | 竹宮惠子[マンガ家]/今村洋子[マンガ家]/巴里夫[マンガ家]/水野英子[マンガ家] |
参加者数 | 120名 |
主催 | 京都国際マンガミュージアム |
担当研究員:倉持佳代子、岩下朋世
退色の危険のあるマンガ原画の保存と公開を両立させるため、竹宮惠子氏の監修のもと続けられてきた精巧な複製原画の制作プロジェクト・原画'(ダッシュ)。2001年に始まった本プロジェクトも今年で10周年を迎え、少女マンガを中心にこれまで総勢14名の作家の原画ダッシュ、全503点が制作されている。10年間の総括として、その内87点が展示された「少女マンガの世界 原画’(ダッシュ)10年の軌跡」展では、その開催を記念して、竹宮氏を司会に、出展作家である、今村洋子氏、巴里夫氏、水野英子氏を迎えたトークショーが行われた。
トークショーでは、マンガの原画の保存、展示の難しさ、それと関わる原画ダッシュの意義についての話題を皮切りに、自費出版で自作の復刻している水野氏、巴氏を中心に、歴史的な作品の復刻の必要性が議論された。また、学園ものの描き手であった今村氏、巴氏から、読者の手紙をストーリーの素材にしていたという制作の実態に迫るエピソードが披露された他、当時のマンガ家同士の交友関係や編集者との関わりなどが話題にのぼり、当事者による多くの貴重な証言を得ることができた。
また、トークショー終了後には、記念品として出演者による合同サイン色紙が、ジャンケン大会の勝者1名にプレゼントされることとなり、会場は非常な熱気に包まれた。
(文責:岩下朋世)