講演会・研究会報告

NICHI MAN DOKU CLOSING EVENT
開催日時 2011.10.2 sun 13:00-17:30
会場 京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー6
会場 無料
出演者 出演:ディルク・シュヴィーガー(Dirk SCHWIEGER)、松岡和佳、クリスティーナ・プラカ(Christina PLAKA)、ジャクリーヌ・ベルント(Jaqueline BERNDT)[司会]

主催:京都国際マンガミュージアム、Goethe-Institut(ドイツ文化センター) 協力:ドイツ連邦共和国大使館、在日ドイツ商工会議所 [Diamant] BASFジャパン株式会社、バイエル、ランクセス株式会社、ルフトハンザドイツ航空、メルク、フォルクスワーゲン [Platinum] アリアンツ、シャングリ・ラ・ホテル、株式会社スチール [Gold] コメルツ銀行、フィスラージャパン株式会社、Ikon Europubs株式会社、ケルヒャージャパン株式会社、KPMG、ウィルクハーン・ジャパン、テュフ ラインランド ジャパン

講演会・研究会要旨

本イベントは、日本とドイツの交流150周年を記念した「日独交流150周年マンガイベント」として「13人のドイツ・コミック作家展―オルタナティブからMANGAまで」と共に企画された。

「日マン独」とはニチ=日本、マン=マンガ、ドク=ドイツを繋いでつくった新語で、2011年1月から半年間行われた日独作家のコラボレーション企画である。自国と相手国の文化イメージ、過去150年間にわたる日独の関係をテーマに、日本人のマンガ家、松岡和佳氏、ドイツのコミック・アーティスト、ディルク・シュヴィーガー氏(1~5月)、クリスティーナ・プラカ氏(6~9月)が交互にサイトにマンガをアップしていくプロジェクト。10月、クロージングイベントに先立ち、シュヴィーガー氏が来日。京都で初めて3人が一同に会して、最終回の共同制作を行った。

(このサイトで作品が見られます:http://blog.goethe.de/nichimandoku/

 

この「日マン独」プロジェクトの締めくくりとして3名の作家と共に3部構成のクロージングイベントを開催した。

まず第1部として、ドイツから来日したシュヴィーガー氏、作品が展示されているプラカ氏による展覧会のギャラリートークが行われた。第2部では「日独マンガ比較論」と題し、プロジェクトに参加した作家3人が、今回のコラボレーションの難しさ、刺激を受けたことなどのパネルディスカッションが行われ、3月11日の震災が作品に与えた影響も語られた。第3部では、参加者に「日マン独」の作品の中から一場面を選び、それの返答として自分の考えをイラストで表現してもらった。ドイツへの留学経験者や、外国出身の参加者も多く、多様な視点から作品が制作され、読者からのフィードバックが作品の一部となるインタラクティブな要素を持つワークショップとなった。

最後に参加者の作品に対して、3人の作家からコメントがあり、「日マン独」プロジェクトだけではなく、クロージングイベントもコミュニケーションのキャッチボールで締めくくることができ、日独交流150周年記念にふさわしいイベントとなった。

(文責:猪俣紀子 2011.11.17)

講演会・研究会風景

関連展示・資料など

★ 日マン独のプロジェクトサイトはこちら


【ゲストプロフィール】

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ディルク・シュヴィーガー(Dirk SCHWIEGER)
1978年、フランクフルト生まれ。現在、ベルリン在住。ベルリン芸術大学で美術を専攻。2005~2006年、東京に1年間滞在しながらコミックブログを描き、2007年にドイツ語で、2008年に英語で出版された。その一部はTOKYO FM「Daily Planet」番組ウェブサイトで2008、2009年に連載された。

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松岡和佳
2010年まで京都精華大学でマンガを専攻。2009年、集英社の『ザ・マーガレット』に「キミとの恋のはじめ方。」が掲載され、デビュー。その後も「相田さん家のスマイルDAYS」などいくつもの作品を発表。専門学校でマンガの実技を教えたり、企業マンガ、パンフレット、イラストなども手がける。

 

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クリスティーナ・プラカ(Christina Plaka)
1983年、オッフェンバッハ生まれ。2010年フランクフルト大学の日本学科を卒業し、現在、京都精華大学マンガ研究科修士課程在籍中。ドイツ語圏において日本マンガのスタイルを採用する発の女性マンガ家。2003年のプロ・デビュー以来、8冊の単行本を発表。


【日マン独イベント記録】

nichimandoku_07.jpg ※「13人のドイツ・コミック作家展―オルタナティブからMANGAまで」展の読書コーナーに日マン独のプロジェクトサイトが閲覧できるPCを設置、クロージングイベントの記録やワークショップ作品を報告するパネルを設置した。



第2部:座談会 「日独マンガ比較論」

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