シリーズ20回目を記念して、過去の「マンガカフェ」を振り返ると同時に、出演者それぞれの視点で、2012年のマンガ界を総括した。

金水は、マンガの映画化・ドラマ化やロンドンにおけるマンガ体験等から、猪俣は、外国人作家に浸透した日本マンガスタイルや日本でのフレンチ・コミックス（BD）ブーム等から、倉持は、「乙女路線」をとった『別冊マーガレット』の躍進や「古事記マンガ」ブームといった視点から、今年気になったマンガ作品を紹介した。また、伊藤は、マンガ展覧会やマンガを活用した地域振興を紹介しつつ近年におけるマンガ文化の社会的評価について論じ、吉村は、パチンコ・パチスロマンガ誌業界の再編成や、今年の物故者の思い出について語った。

参加者に、持参した「今年のベスト作品」を紹介してもらうコーナーも盛り上がった。

なお、本イベントは、2012年の各種賞等の受賞作品を紹介する京都国際マンガミュージアムでの特集棚設置と連動した形で開催された。

（文責：伊藤遊　2012.12.3）

◆     配布資料

・     2012年の発表されたマンガランキング・賞のまとめ
・     第1回～第19回マンガカフェ概要　



◆     提示資料（一部）
・2012年に公開されたマンガ原作の実写映画のチラシ複数
・2012年に開催されたマンガ展図録複数
・「「まんが王国高知」危機？／鳥取が「建国」揚げ大攻勢」『高知新聞』2012年8月17日付夕刊