講演会・研究会報告

開催日時 2013.11.23 SAT
会場 アートエリアB1(大阪市)
出演者 出演者:ヒソトミツエ[海外マンガ研究家]/大田垣仁[カフェマスター/大阪大学大学院文学研究科特任研究員]/伊藤遊[カフェマスター/IMRC]
参加者数 参加人数:15名

◆主催:大阪大学21世紀懐徳/IMRC 企画製作:大阪大学コミュニケーションデザイン・センター/NPO法人ダンスボックス 協力:NPO法人recip[地域文化に関する情報とプロジェクト] ◆企画担当/伊藤遊

講演会・研究会要旨

本イベントは、翻訳海外マンガの年間ランキングをファン投票で選ぶ「ガイマン賞」(京都国際マンガミュージアム/IMRC、明治大学 米沢嘉博記念図書館、北九州市漫画ミュージアムによる合同主催)の関連イベントとして企画された。

前半では、同賞の今年度の結果発表が、賞の創設者でもあるミソト氏の作品解説と共になされた。1位「塩素の味」と2位「I KILL GIANTS」が共に日本マンガに影響を強く受けた若い作家の手によるという共通点がある一方で、同点3位の「ニートメタル」「ブラック・ホール」「スーパーマン:フォー・オールシーズン」は内容もジャンルもバラエティに富んでいる点が興味深い、とミソト氏は語った。

後半は、翻訳マンガにおける言語的な問題が議論された。大田垣氏は、中村桃子『翻訳がつくる日本語――ヒロインは「女ことば」を話し続ける』(白澤社、2013年)を引きつつ、翻訳マンガにおいては「役割語」が強固に残っていることを、具体的な例を挙げながら指摘した。その理由として、伊藤は、海外マンガにおけるヴィジュアル的な「キャラ」の弱さをことばで補完しているのではないか、と分析した。

(文責:伊藤遊2013.12.3)

 

講演会・研究会風景

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