展覧会報告

special-exhibition
Yokai Paradise Nippon: Picturescroll to Manga
期日 2009.07.11SAT - 2009.08.31 MON
会場 京都国際マンガミュージアム 2階 メインギャラリー
主催 京都国際マンガミュージアム

企画協力:兵庫県立歴史博物館

担当研究員:表智之、伊藤遊
アートディレクター:小川剛

展覧会要旨

「妖怪」は、自然の「荒ぶる力」の象徴であり、それゆえに、かつての人々は恐怖や畏敬の念をもって接していた。ところが江戸時代になると、自然よりも人間の方が優位にあるという考え方が主流になり、妖怪のリアリティそのものが徐々に失われていった。その一方で、フィクションの世界では、むしろ人間を楽しませる「キャラクター」として、妖怪は戯画や玩具の題材へと変化していく。
そして現代。江戸時代の妖怪画の伝統を受け継いだ水木しげるの妖怪マンガの登場によって、妖怪は市民権を得るとともに、日本人の多くが妖怪を好奇の眼でもってとらえ、楽しむようになった。それは妖怪本来の姿からはかけ離れたものだったが、主にマンガ等の中に登場する存在として生きながらえる結果となっている。
本展示は、江戸時代に描かれた妖怪画など歴史資料約150点や、現代の妖怪マンガ資料約100点を通して、そもそも江戸時代から、妖怪はすでにマンガだったということを検証し、日本人と妖怪の関係を改めて考える。

展示構成

  • 第Ⅰ部 戯画としての妖怪画
    • Ⅰ-1 妖怪マンガの源流
    • Ⅰ-2 妖怪図鑑の誕生
    • Ⅰ-3 マンガとしての妖怪浮世絵
    • Ⅰ-4 草双紙は妖怪マンガ
    • Ⅰ-5 江戸のポケットモンスター
  • 第Ⅱ部 <妖怪マンガ>の誕生
    • Ⅱ-1 妖怪画の収集と研究
    • Ⅱ-2 「妖怪マンガ」誕生前夜
    • Ⅱ-3 水木しげると第1次妖怪ブーム
    • Ⅱ-4 妖怪マンガと妖怪研究

展覧会風景

関連展示・資料など

関連イベント展示

  • 「妖怪マンガ」「こわいマンガ」特集コーナー [ マンガリストはこちら ]
  • 体験サブギャラリー「妖怪で遊ぼう!!」 2009年7月11日(土)~8月31日(月)
  • 企画展「妖怪モダン」2009年8月5日(水)~9月8日(火)


ワークショップ

  • 工作ワークショップ「首振り妖怪をつくろう!」


イベント

  • 木原浩勝 怪談ライブ「新耳袋・学校編」 2009年8月8日(土)
  • 小学生向けセミナー「きみも妖怪博士になろう!」 2009年8月5日(水)、12日(水)、19日(水)、26日(水)
    [ ワークショップで利用したテキストはこちら ]
  • 「特殊メイクの世界――妖怪ワンダーランド」 2009年8月9日(日)、16日(日)
  • 「囃子堂 えむえむの夕べ」 2009年7月15日(水)、25日(土)
  • 「妖怪フリーマーケット in マンガミュージアム」 2009年8月 1日(土)、 8日(土)、15日(土)



関連資料

 

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